スタッフブログ

日々の研修だより

2020/07/29

摂食機能の発達

 今回は、岡山大学病院の山本昌直先生から「摂食機能の発達」について学びました。
まずは正常な発達を知ることが大切なので基礎から教えて頂きました。受精をして体の中で12週頃から開口、口唇閉鎖、嚥下を始めます。そして32週頃に探索反射や吸綴反射をします。出生した時から原始反射、乳児嚥下をしていき、次第に離乳期に入り捕食、咀しゃく、成人嚥下。そして18カ月頃に摂食機能の獲得をします。◦探索反射...口の周囲にモノが触れると、触れた側に顔をむけ、口を開き舌を突出させて口腔内に取りこもうとする。6.7カ月頃消失。◦口唇反射...口唇に触れると、上下の口唇を突出させ、口唇ではさみこもうとする。6.7カ月で消失。◦吸綴反射...口唇により取り込まれた乳首を舌と口蓋ではさみこみ、リズミカルに母乳を絞り出し、陰圧を発生させて母乳を流出させる。6.7カ月頃消失。◦舌換出反射...舌先を刺激すると、舌を突出する。6.7カ月頃消失。◦吸反射...白歯部歯槽堤にモノを入れると弱い力で噛む動きをする。4カ月頃消失。経口摂取発達の考え方 ①経口摂取準備期 ②嚥下機能獲得期 ➂捕食機能獲得期 ④押しつぶし機能獲得期 ➄すりつぶし機能獲得期 ⑥自食準備期 ⑦手づかみ食べ機能獲得期 ⑧食具食べ機能の獲得期がある。①~➄は口の動きである。⑥~⑧は手の動きです。②について、舌の前後運動で移送、舌先の上顎前方への押し付け、下唇が内転する。口角があまり動かない。口唇をとじて飲み込む。④について、押しつぶしです。上下唇がしっかり閉じて薄くみえる。左右の口角が同部に伸縮する。舌と口蓋で押しつぶす。➄について、食塊がある側に顎がずれ口角が縮む(左右非対称)頬と口唇の協調運動、舌の左右運動奥歯の位置で処理ができる。咀嚼に関して、離乳の完了は12~18カ月頃、第一白歯が生えるのは12~14カ月、最後に生える乳歯は2歳頃です。今回の講義では、摂取嚥下の基礎を学びました。忘れている所などは自分で再確認が必要と感じた。

研修医:岸田 義弘