カナザキ歯科 院長ブログ「歯科道一直線」

お知らせ

2014/11/10

必殺の入れ歯治療法

14年前より、私は河原医療大学校の技工士科で義歯の講義を担当させていただいております。
私はすべての歯科治療が趣味というか、どうしようもないくらいに大好きなのですが、入れ歯の治療も実は凄く好きなのです。
特に「何軒も歯医者に行ったけど全くよくならなかった」とか「この入れ歯もう10個目なんだけど今まで入れ歯がうまく入ったことがない」とおっしゃる患者さんがよく来られますが、そういう患者さんの入れ歯をピタリと合わせるのは本当にやりがいがあります。もちろん患者さんの幸せのために治療するのが第一義なのですが、私にとってはピタリと決まった時の患者さんの驚きと喜びの表情に接することが生きがいなのです。
入れ歯の治療がなぜそんなに上手くいくかといいますと、入れ歯を作るときに、いきなり新しいものを作らないというのが大切なコツなのです。今の入れ歯のいいところは残して、悪いところを改善してゆく。そうするといい入れ歯になるのです。いいところがない場合は初めから新しいものを作ることもあります。「当たり前じゃないか」と思われるでしょう?そうです。当然といえば当然ですが、まず悪いところを見つける、あるいはその原因を見つけることが第一歩なのです。意外にも患者さんがおっしゃる痛いところを削ってもうまくはいきません。むしろ入れ歯が緩くなるので余計に動いて痛みは他の部位に移動し、解決しません。同じ痛いといっても、その痛みが噛み合わせのズレからくるものであれば、痛いところを削るのではなく噛み合わせを修正して、入れ歯がズレない噛み合わせにすることが大切なのです。このズレは微妙なズレなので歯科医が気付かなければいつまでたっても入れ歯の調子は治りません。ただ入れ歯の治療は奥が深いのですがコツが分かると意外と簡単なのです。入れ歯でできる限界も正直あります。ではそんな時どうするか?  これについては3月26日の院内セミナー「歯周病と入れ歯治療」でお話したいと思います。